ショウガパワーに敬服

からだを温める食べ物というと、トウガラシをあげる人が多いですが、実は圧倒的にショウガのほうが温まります。トウガラシは一瞬力ーッとして温まった気がしますが、からだの表面だけが熱くなり、あとでかえって冷えてしまいます。

ショウガは漢方薬にも多く使われ、多彩な効果をもっています。それを実感した出来事がふたつありました。

ひとつめは、休暇で訪れたバリ島でのことでした。日本から、急に蒸し暑いバリ島へ行ったためか、夏バテのようにだるくなってしまいました。ホテルのカフェのメニューに「ジンジャーティー」というのがあり、試しに頼んでみたところ、予想もしないものをもってきてくれました。ポットの中にたっぷりのお湯と、皮をむいただけの生のショウガがゴロゴロと入っていたのです。お茶にショウガを入れたものかと想像していたので、一瞬あっけにとられましたが、恐る恐るカップに移して飲んでみますと、とてもよい香りがします。新ショウガを食べたときのような、マイルドな辛味があり、不思議と気分がすっきりしてきました。3~4杯分あったのを全部飲み干してしまったところ、体中から発汗してきて、汗とともにだるさが抜け、からだが軽くなったようでした。このジンジャーティーを日本でつくると、ショウガの種類が違うのか、同じ味にはならないようです。そのため、家では紅茶やハーブティーに生のショウガを入れるようにしています。

ふたつめは、7歳の長男がおなかの風邪をひいたときのことです。吐き気がひどく、薬を飲んでももどしてしまいます。ジンジャーティーのことを思い出し、ミルクティーにショウガのしぼり汁と蜂蜜を入れて飲ませたところ、これがとても効いたようなのです。「辛さが、ここで吐き気を止めてる」と、のどもとを指して本人がいったのには驚きました。

ショウガは漢方では「からだを温めて発汗し、胃腸を整え、吐き気を止める」とされています。日々の食材の中で、ここまで効果をはっきりと実感できるものも少ないと思います。漢方薬にも含まれていますが、やはりフレッシュなものは効きめが早いようです。冷えが気になるときや、胃がムカムカするとき、風邪のひき始めなどには、いつもショウガを摂るようにしています。