各臓器から血液中に分泌され、ごく微量で人体のさまざまな活動に多大な影響をあたえているものが「ホルモン」です。一生涯かけてスプーン2杯分くらいしか分泌されないといわれます。
いろいろなホルモンがありますが、たとえば「成長ホルモン」は背を伸ばし、「インシュリン」は血糖値をコントロールし、「性ホルモン」は男女の区別をつくります。 続きを読む
東洋医学の古い記述に「女性の病気は男性の10倍治りにくい」というのがあるそうです。女性のからだは、月に1度排卵して生理があるという、複雑なしくみをもっているので、病気も複雑になるのでしょう。
1か月の中で大きく変わるだけでなく、初潮がきてから閉経まで、女性ホルモンは年々少しずつ変化し続け、また、妊娠と出産のときにはさらに劇的に変化します。このような女性ホルモンの変化は、当然肌にも大きな影響をあたえます。
これを理解するために、まずは女性ホルモンには、大きく分けて「黄体ホルモン(プロゲステロン)」と「卵胞ホルモン(エストロゲン)」の2種類があることを知っておきましょう。 続きを読む
ストレスは、その人の弱い部分に現れます。ストレスで下痢をする人、胃が痛くなる人、生理が遅れる人もあれば、肌があれる人もいるようです。
ストレスは私たちのからだと肌に、どんな影響をおよばすのでしょう。
まず、ストレスによって体内に活性酸素が発生し、肌老化が促進されます。免疫も低下しますから、アクネ菌が繁殖してニキビができたり、さらにニキビが大きく膿んだりします。ホルモンバランスも乱れますので、生理前に肌があれやすくなります。自律神経が乱れ、不眠になり、それによって肌の代謝がさまたげられることもあります。
このように、内臓機能、免疫システム、自律神経のすべてに悪影響をおよぼしますので、ストレスは肌あれ、肌老化だけでなく、万病のもとなのです。 続きを読む
クリニックを訪れる患者さんに1日の睡眠時間をたずねると「5~6時間くらい」という答えをもっとも多く聞きます。そして、実際に彼女たちの肌を見ていると、「睡眠時間6時間が美肌を保つギリギリの線」で、6時間の睡眠がとれない日が多いと、とても肌があれるようです。
食事には気を遣つでいても、睡眠についてはそれほど考えていない人が多いのですが、睡眠不足が、実はもっとも肌をあらします。食事よりもスキンケアよりも、睡眠は、肌への影響が大きいのです。 続きを読む
からだを温める食べ物というと、トウガラシをあげる人が多いですが、実は圧倒的にショウガのほうが温まります。トウガラシは一瞬力ーッとして温まった気がしますが、からだの表面だけが熱くなり、あとでかえって冷えてしまいます。
ショウガは漢方薬にも多く使われ、多彩な効果をもっています。それを実感した出来事がふたつありました。 続きを読む
「食事は肌と関係ありそうだから気をつけるけれども、飲み物には無頓着」という女性が結構いるようです。
まず気をつけたいのが、カフェインの摂りすぎです。カフェインは、神経興奮物質ですから、摂りすぎれば当然弊害も出ます。とくに夜8時以降に摂ると、睡眠に影響しますので、寝ている間の肌の再生をさまたげます。そこで、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、ココアなどのカフェインを含む飲み物は、夜は避けて1日2杯くらいまでにとどめましょう。
もうひとつ注意したいのが、疲労回復を目的とした栄養ドリンクです。疲れ気味のときや、風邪をひきそうなときなどに、元気をつけようと思って飲んでいる女性がときどきいます。栄養ドリンクの中身は、おもにブドウ糖とビタミン類に、カフェインを加えたものです。ブドウ糖はすぐにエネルギーに変わりますし、カフェインによって目が覚めますから「元気が出たような気分」になります。しかしあくまで、からだの休息にはなりませんので、本当の意味で疲労を回復してくれているわけではなく、一種の錯覚です。カフェインは摂りすぎると中毒になります。カフェインが切れたときにイライラや手の震えなどの禁断症状を起こすことがあります。アルコール中毒やニコチン中毒などと同じことです。常用しがちな栄養ドリンクですが、頻繁に飲むのは避けましふう。 続きを読む
「肌によい食べ物」というのが、テレビ番組などをきっかけに大ブームになっているようです。お茶、野菜、油等々、数えきれないほどの食品が、はやっては消えていきました。しかし、定着するものが少ないところをみると、やはり、そう簡単に効果は出ないようです。
では、本当の、肌によい食事とは、どんな食事なのでしょう。 続きを読む
「コラーゲン」とはタンパク質の一種で、線維状の構造をつくる性質があり、人体では、皮膚のほか、筋肉や骨、内臓などのいたるところに存在します。コラーゲン線維のことを膠原線維ともいいます。
肌のコラーゲンは、真皮にあります。真皮の約70%はコラーゲンでできています。コラーゲンは、ゴムのように弾力をもった線維なので、肌は押しても元に戻りますし、多少は伸び縮みするわけです。しかし、紫外線や加齢によって劣化すると、古くなったゴムと同じで、弾力を失います。 続きを読む
表皮のいちばん深い部分、すなわち真皮との境目にあたる部分を「基底層」といいます。ここは、新しい表皮細胞を生み出す、工場のようなところです。ターンオーバーのサイクルのスタート地点でもあります。
基底層では、血液から栄養分と酸素を受け取って、新しい細胞がっくり出されます。そのため、ダイエットなどで栄養(とくにタンパク質)が不足した場合や、タバコを吸って血行が悪くなったりした場合、ターンオーバーに支障をきたします。 続きを読む
角質のバリア機能は、実は肌の中の「セラミド」の量と関係します。セラミドが減ると、バリア機能も弱まります。
角質層は、レンガとセメントのような構造をしているといわれます。角質細胞をレンガに例えると、セラミドなどの角質細胞間脂質がセメントで、角質細胞をつなぎとめています。
角質細胞間脂質はコレステロールのようなものを原料として、表皮細胞の中でつくられます。いろいろな脂質が混ざり合ってできていますが、そのうちの約40%にあたるのが「セラミド」です。残り60%にはスフィンゴ脂質や遊離脂肪酸などが含まれます。これらの脂質が水と
結合して、肌の水分を守り、また、外界の刺激から肌を守るためにも大きな役割を果たしているのです。
このように、しっかり積み重なった角質層ですが、セメントの部分(セラミドなどの角質細胞間脂質)が足りなくなると、レンガ(角質細胞)がぐらついてしまい、一部がはがれ落ちたりします。これが、肌の表面からは、粉をふいたような状態として見られるのです。レンガが脱落すると、当然そこはバリア機能が弱くなって、外から刺激が入り込みます。肌が粉をふいた状態になっているときに洗顔すると、石けんがしみたりするのはこのためです。
セラミドは、レンガを支え、さらに水分をキープしている、肌にとってもっとも大切なものといえるのです。
ただし、年齢とともにセラミドの生産量は減ってくるので、肌は徐々に乾燥しやすくなっていきます。